菊池肇動物詩集 EXPO’20

詩人の菊池肇さんから先月、新詩集『菊池肇動物詩集 EXPO’20』が届く。パリのギャラリー・サテリットで二年に一度開催される、ヴィジュアル・ポエトリー展にも毎回出展されていて、挿画はこちらも同展覧会に出品されている中村シキカツさん。付記には「何らかの生物が何らかのカタチで登場する作品を収録している.」とある。行間の呼吸が心地よく、それでいて引き締まった言葉に刺される。「碧落」という詩がいちばん好きだ。冒頭の四連を引用する(この詩では最後に猫が登場する)。

目の前のドアや窓は
いつでも開けることが出来る
と思っていた

でもそれはずっと昔
気まぐれに描き残しただけの
ただの落書きだったらしい

部屋をかたちづくっている
ぎこちない直線と
あやふやな曲線

そっと滲みて
そのまま干からびていく
青いインク

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