この雑踏に立てば、いろんなオトが聞こえてくる

長い間、離れていたと言うか、実は仕事が忙しかったのだが、

「このページの趣旨について  酒菜1丁目1番地」
http://www.shimirin.net/~tomizawa/sakana_1_1/shushi.html

なんとも2014年がこの前の最終、今回書き足しました。
難しい現代詩を身近に簡単に読んでいただきたいと書いています。
今回の詩を載せておきます。

この雑踏に立てば、いろんなオトが聞こえてくる

日々は尊い、忘れないでいて欲しい

この雑踏に立てば、いろんなオトが聞こえてくる
わめき声、会話、急ぐ人、意識は散り散りに乱れ飛び、混乱しただけの脳波が充満してい

初めてのひとは困惑し、毎日のように同じ時間に同じところを歩くひとびとは何も考えて
いないだろう
苦痛を背負うか障害を負ったひとたちはつらそうに歩く、ただこの場だけでも誰かでも助
けてやれれば良いのに、誰も助けてくれないだろう
夢多き若いひとびと、はしゃぎ踊り明かすように歩いていく、あなたたちはどれほど幸福
か。どうか忘れないでくれ
私はといえば、ますますそんな日々を忘れていく。あなたたちよりも上の齢のひとたちは
みんなそうなのだから

風の数ほども夢は散り、年末の街頭に散る雪のごと
乱れ飛ぶ暴風の雨粒のように、絶え間ない歳月は流れ
はたまた猛暑の日射に潜む、はらわたを煮える悪寒のように
すさまじいほどの不安とその結果として愛するものの死と自らの苦痛
絶望を騒ぎ、隠して行く春の日ののどかな桜の散るように
この街頭のウタ、詩はすべてのひとの人生を背負うのだ

幸福とはなにか、若いときからもうずいぶんと長い間、考え続けている
どうしてもこうしてもこの街角は哲学者なのだろう
でもこのまえある小さな子供に言われた
「お前は神様になったつもりでもいるのか?いったいどんな神だ。」
恫喝のようにその声は聞こえた
それでどうしたかといえば、実はまだなにも答えていない
その子はもう消えた

別に珍しいことでもない
一度会ったひとにもう二度と会わない
街角でそれは少しも珍しいことでもない

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