うろこ新聞 2004年7月26日号(ティッシュケースの文庫本―2)
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うろこ新聞 2004年7月26日号(ティッシュケースの文庫本―2)



 2箱目は上の写真(クリックすると大きな画像になります)。
 中也の詩と訳詩はこの3冊で網羅されている。ただ講談社文芸文庫は値段が高い。ホフマンの『砂男』とジークムント・フロイトの『不気味なもの』の組み合わせは、創作と解析ということであるが、異様なものというのは心理学的側面から見るとよりわかりやすいのだろう。ユングの『空飛ぶ円盤』は「空飛ぶ円盤」を見ることの心理的解釈の決定版といっていいだろう。角川の『全集・戦後の詩』は2段組のアンソロジーで、第3巻しかない。『現代詩の鑑賞』も「下」のみ。泉鏡花の小説はたまに読みたくなる。ユングは5巻本の選集を持っているが、フロイトとユングは心理学本では圧倒的におもしろい。『変容の象徴』では詩(のようなもの?)を書く女性患者の分析を進めるが、統合失調になる患者の詩の分析はスリリングなところがあるのだろう。『つげ義春を旅する』は千葉の温泉旅行に行こうと思って買った本。陶淵明はまだよく読んでいない。『エチカ』は「神はあらゆるものの内在的原因であって超越的原因ではない」(定理一八)などというのの、証明(!)が書いてある。スピノザがレンズ職人だったこともおもしろい。賢治全集はたまに読む。吉本の『西行論』はついでに『源実朝』と対で読んでもいいと思うが、『実朝』のほうがとっつきやすい。


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