うろこ新聞 2001年月日
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うろこ新聞 2001年10月1日号



 ベルの写真は好評。いかに世の中、猫好きが多いかわかる。ベルに話しかけるときは猫なで声になる。「ベルちゃん、ベルちゃん」と言いながら抱きあげる。ベルは甘えるからで、それに比べるとカオスは僕がリンゴなどを食べていると、「それ、くれ。それ、くれ」という感じで寄ってくる。


 煙草とコーヒーと時計、朝の食卓の僕のところにあるものである。時計は2000年1月1日に買ったもので、このあいだ、いやに早くベルトのところが傷んだ。そこでメーカーの修理係の方に電話すると、無料で直してくれるという。たぶん2000年1月1日に買ったというのが効いたのかもしれないが、これから時計を買うときにはこのメーカーにしようと思う。
 Gatewayが日本から撤退したというニュースをパソコン雑誌などから知ったが、ぼくの使っているのはGatewayのパソコンである。電話無料の技術サービスはまだ残っているのだろうか。このサービスではずいぶんWindowsについて勉強させてもらった。次のパソコンは自作、と決めているがあれだけ購入後のテクニカルサービスの行き届いたメーカーが撤退するのはなんとなく寂しく感じる。


 右側の本屋さんに寄ったついでに、雨模様のサザエさん通りを撮ってみた。この辺ではいちばん人通りの多い通りである。


【倉田良成の解酲子飲食 35】

スタミナの素

 ときどき無性に貪り食いたくなるものというのがあって、それは分厚いステーキだったり新鮮な魚料理であったりするそのひとつに野菜だけというのがある。もとより不足気味になりやすい野菜ではあるが、頭でそうと判断していることとは別に、体の芯からの野菜への飢餓をまざまざと実感することがあって、そうなるとレストランなどの小洒落たサラダのひと皿なんかではおさまらないようになる。このときは女房も一緒に手伝わせて、うちでは玉葱やズッキーニやピーマン、茄子、トマトなどを入れたラタトゥイユを山のように作ることとなる。大蒜とオリーブ油で香りをつけたこれを、粗熱を取ったうえで冷蔵庫で冷やして食う味は本来は夏のものであるが、いかなる季節でも体の中心の渇いてひび割れた核のようなものがみるみる水を得て恢復してゆく感覚を伴っている。子供の頃、力道山が活躍していた時代だが、プロレスの地方巡業などで外国人レスラーが農家の軒先にぶら下げてあった生の玉葱をもらってそのまま齧っていたという話を聞き、なんていうことをするものかと思った反面、彼らの因ってきたるスタミナの素がそういうところにあるのかと朧気ながら理解したような気がする。日本の冬の漬物も同様の性格があるが、輸入物を扱う食料品店などでピクルスの瓶詰が小・中・大とあってさらにまたその上の上の巨大な瓶を見ることがあるけれど、あれは欧米人の冬の飢えとその欲望の証なのだと思う。


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