うろこ新聞 2001年月日
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うろこ新聞 2001年9月28日号


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うろこ新聞 2001年9月28日号




 葡萄だの梨だのがいつのまにか、食卓に置かれる季節になってきた。左のは有名らしい宇都宮のギョーザである。これは自分でも焼いてみたことがあるが、たしかにおいしい。ギョーザが秋の味覚かはわからないが、食欲の秋だから、並べて撮ってみた。
 朝、玄関のところにある金木犀が開きかけていてかすかな匂いをはなっている。もうじき、あたりに金木犀の香りが流れるだろう。


【倉田良成の解酲子飲食 34】

水について  其ノ四

 水割りを飲んだのは酒の飲み始めの頃のことで、最近はそんなものは嗜まない。ウイスキーやジン、焼酎などのスピリッツはまず生でやる。それと水。だが混ぜることはしない。別々にやる。混ぜたりしたらだいいち酒の味も水の味もあったものではない。そこに至るまでにはロックの時代が長らく続いたが、ロックは水割りよりもやや酒の味が分明ではあるけれど、あれは氷の溶けるのに合わせて飲むのがせわしくていけない。ちょうどいい濃さ・冷え加減というのが一杯の酒のうちでは自ずと限られてくるので、よい機嫌を持続させるためには一定の速度で絶えず飲み続けねばならない。そうこうしているうちに、目は据わってくるし勘定も馬鹿にならないし夜も明けてくるわで、あるときからそういう心配のいらない、ある程度以上の酒を生のまま時間をかけて二三杯というやり方に変えた。それにはよい水のチェイサーというものがぜひ必要で、それがビルの受水槽から揚げて高架槽から降りてくる水道水などを使った日には、飲んでいるスピリッツが上等であればあるほど味に狂いが生じてくる。ここは市販のでもミネラル水が欲しいところだ。後に飲みすぎで死んじまった呑兵衛の先輩から昔、「誰かが酒を呉れるとして、お前は安い酒をたくさんと高い酒を少しのとどっちがいいか、俺は安いのでもたくさんがいい」と問われ、「高い酒をたくさんがいい」と答えたら「馬鹿野郎」と笑われたのをこの頃しきりに思い出す。

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