うろこ新聞 2001年月日
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うろこ新聞 2001年8月11日号


 



【倉田良成の解酲子飲食 2】

テキヤ言語学

 乾き物といえば、もう三十年近くまえの話になるが、友達が駅前や盛り場でアタリメやカワハギなどの干物類を街頭販売していたことがある。と、いうよりテキヤの業に携わっていたのである。むろん自分勝手にテキヤを僭称していたわけではなく、なんとか組の親分さんに盃をもらってのことであって、それも一人ではなく仲間数人で、みんな大学生だったというのだからいまでは考えられない。干物のその販売方法は独特で、これも屋台の一種といえなくもないが、大きな七輪様の台に炭で火を熾し、売り物のサンプルをあぶって匂いをさかんに立てたうえで通行人に「これ食ってみな」と押しつけるもので、端で見ていてもなかなか効果的ではあった。実際にひと口目くらいにはなんとなく、どころかけっこう美味に感じるものなのだ。家に帰って焼いて食べてみてどうなのか、ということは保証の限りではない点がこの商売の味わい深いところといえる。テキヤが売るのはむろん食い物ばかりではなく、扱う商品の隠語もさまざまであって、たとえばゲソロップは編み上げ靴、ペテンは頭(ペテン師と同語源)、オートンは綿飴売り、ゴランバイは子供相手の商売という類である。私が彼らの商売を見学している最中に急に雨が降りだしてきたことがあって、そばで売っていた同業者が「ああ、バレてきやがった」とのたもうたが、このバレは晴れないしは霽れの思わしからざる状態であること、ブレが振れの、ダマが玉のかんばしからざる状態に同じである、というような言語学的な勉強もさせてもらった。



【鱗造の街歩き】
 昨日は横浜中華街に妻と行ってきました。倉田さんが中華街のおいしい店をよく知っているとのことで電話すると、在宅してなくて奥さんに最近行った店を聞きました。中華街というのは、年に数回は行くので今度穴場を倉田さんから聞いておこうと思いました。
 行った店は穴場ではないので、紹介しないとして、デジタルカメラで撮った写真を載せます。


中華街の「朱雀門」。いくつかきれいな鳥居みたいな門があります。


石川町の駅の近く、人が侵入できないアスファルトの上猫が7匹寝ていた。まだ子猫もいる。

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