二十歳の君へ
いつき・たつき
世の中が決めた繰り返しが来るたび
君は無邪気に喜ぶ
しかしそれでいいのだ
紛れもなく
君は今世に在り
ろくでもない年とか月とか日とかいう区切りが
君に君の初めて光を見た時を想起させ
また覚束ない
可能性ばかりの一歩を踏み出させる
柔らかいもののすべてが
君に集約されて
瑞々しい君は歩み
笑い
言葉を知る
区切りなどに束縛されない心が
区切りによって活性化するからこそ
僕はただ貴方に言える
「お誕生日おめでとう……」
◆
うろこシティアンソロジー 作品篇 No.1 目次
◆
前のページ
◆
次のページ
■
Urokocity
■
Shimirin's HomePage
■
SiteMap
■