青い話の終わり…

まろん


青い話の終わり 泳ぐ女は
さかさまになってくるりくるりってあらわれる
部屋がひたされている
愛の時間
放電してきらめく雪の恋人たち
<君>という言葉の無意識に滑り落ちそうになる
予感の夜のおとずれ
ゆいいつのなかのゆいいつたる霊媒の登場
不意の訪問者である
遊泳の女は
親しげな女友だちの性愛の口調を披露する
愛の家具になる
それはもっている 青髭に殺される直前の妻たちの瞳
感じのいい他人殺しの瞳
眩暈の分量を
はかる
ママは夢遊病
パパは夢精
夢の共犯者に仕立てあげられて
着替える水着
いつまでも感覚器官に馴れようとしない
犯罪だけが屹立する
茨の密生する
部分へと
救助の接吻!!


うろこシティアンソロジー 作品篇 No.1 目次前のページ次のページ
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