とわにまみれて

rosyblue


あなたは傷ついた小鳥が好き
傷ついた猫が好き
傷ついた生き物が好き

あなたはその傷口に発情する

傷から流れ出る血の匂いに
むせながら
ゆっくりと舌を挿しいれ
愛と勘違いするほどやさしく
舐めるのが好きなのだ

だから
わたしはさらに傷を広げる
この傷が
けして癒えないように
いつまでも乾かず
血を流し続けるように

さあ
あなたは、好きなだけ
この傷をひらけ

そして欲情し
とわに
まみれるといい


うろこシティアンソロジー 作品篇 No.1 目次前のページ次のページ
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