急ぐ夏……セッション・ポエム(作品010番)ゲスト/映画「スタフ王の野蛮な狩り」

セッション・ポエム(作品010番)ゲスト/映画「スタフ王の野蛮な狩り」
       1979年ベラルーシフィルム制作・原作:V・コロトケーヴィチ

急ぐ夏


1899年末、民俗学者ベロレツキーが迷い込んだ古い館。そこには17世紀初頭、農奴制改革を訴えた農民の英雄”スタフ王”を暗殺した領主の末裔が住んでいた。怪しい祈祷、次々と起こる不可解な出来事……。フォーク・ロアの世界を描き出すシュールな映像が堪能するにあまりある、幻想映画の歴史的傑作。




 《夏は、
  無菌なのよ、
  太陽に目撃されたの!》

  3倍速・フィルム、
  3倍速・フィルム、
  3倍速・フィルム、

【エントリー・ナンバーは 7(セブン)】

  白い 空っぽって、
 《おいしい?》



  ――今度は会話で失敗したくないよね、
 (俺たちはあまり遠くへ行きたくないはず。)

  5倍速、
  5倍速、
  5倍速、

  紙ならば、
  破く、
 (嵐の夜には、)
  子猫の髭も伸びるのです。

【急ぐ夏】

  ――優子さんはその場にいませんでした。

 《大切なのは、
  エネルギーと
  三つのコードさ!》*

  7倍速・フィルム、
  7倍速・フィルム、
  7倍速・フィルム、

  装飾的な黒の口紅。
 (ジリ、あなたは他人の話などちっともきいていない。)


  黒い 空っぽって、
 《おいしい?》



【笑う9月のオトコ猫】

  ――貴重品扱いにして欲しいわ
 (キャップがゆるんでいたのかしら、)
 (帰りはバスにしようよ!)

  9倍速、
  9倍速、
  9倍速、





  かなしそうにみえる?






1999 3 8



* ミック・ジャガー


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