いつも、送電塔
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いつも、送電塔



阿瀧康

きょうは 曲っていかなければいけない道を二回
曲がり損ねた。

いい日じゃなかったかというと そうでもない
ここは 鉄塔が 整列している。

そのひとつひとつに わたしの名前がついている
いままで話す機会がなかったけれど こうやって

わたしは わたしのものを増やしてきたのだ
信じられなければ そうだな。

いま きみのとなりに立っている(よく見えないが)
その人への送電を止めるよ。それでわかるよ。それじゃ。

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