幾多の男と交尾したが 一度も子供を授かれなかった ある夏の日 家の庭で わたしは眠りに落ちた 目が覚めると シャツもズボンも 裂かれていたが 肌には傷ひとつなく 爪先をカラスが ついばんでいた
翌朝 窓枠の埃をはらっていると お腹に鋭い痛みが走った わたしはもがき 床に横たわり 一分後 りんごが膣から飛び出した 食べようか? それはできない わたしは市場で売ることにした どこかのお母さんが 買って食べて わたしの子を身ごもるだろう