ドルフィン・キック

ドルフィン・キック





  チー、チョルル
  チー、チョルル、

 (イルカ語で)
  生きていると 感じる、
  生きていると 感じる、
  生きていると 感じる時、

 (イルカ語で)
  ――遊べる 発見、

  ルタ
  ルタ、

  チー、チョルル ・ルタ、ルタ
  チー、チョルル ・ルタ、ルタ、

  ――感光です。



【ドルフィン・キック・OK】

――その純潔さが、どこから生じるのかは、
  だれひとり、あなたすらも知ることはできない。*
 (婚約というものには 真面目な生活が要求されました。)**

  チー、チョルル
  チー、チョルル、

 (イルカ語で)
  生きていると 感じる、
  生きていると 感じる、
  生きていると 感じる時、
 
 (イルカ語で)
  ――よろこびの 発見、

  ルタ
  ルタ、

  チー、チョルル ・ルタ、ルタ
  チー、チョルル ・ルタ、ルタ、
 (そこから先には また別の潜在能力があります。)



【ドルフィン・キック・OK】

  生きている男を 感じ、
  生きている女を 感じ、
  生きている波を 感じる時、

 (ニホン語の)
  三角包囲網を 破る、



【ドルフィン・キック】

  チー、チョルル
  チー、チョルル、




――独走です。






1999 7 3



* ヤン・アンドレア著「マルグリット・デュラス」より

** パゾリーニ短篇「匕首酒場の許婚者」より


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