| 22 人生観照の態度 |
那珂太郎が解説の冒頭においている詩集の刊行順を書いておきます。
Ambarvalia(1933、昭和8年) 39歳
あむばるわりあ(1947、昭和22年) 53歳
旅人かへらず(1947、昭和22年) 53歳
近代の寓話(1953、昭和28年) 59歳
あんどろめだ(1955、昭和30年) 61歳
第三の神話(1956、昭和31年) 62歳
失われた時(1960、昭和35年) 66歳
豊饒の女神(1962、昭和37年) 68歳
えてるにたす(1962、昭和37年) 68歳
宝石の眠り(『西脇順三郎全詩集』所収) 69歳
とりあえず、60代まで。あと4冊70〜80代に刊行しています。
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一本指さんの言われる西脇の詩に現れる「詩論」は、人生観照の態度を詩の中
で貫いているから、自然に出てくるのではないでしょうか。もちろん読者はそ
の人生観照の態度と、西脇の生活を重ねて考えてしまいます。
西脇のいう「寂しさ」とか「永劫」とかいう要素は何でしょうか。
「わび・さび」という概念とどう違うのでしょうか。
あといくつかの疑問を考えていました。「旅人かへらず」は楽しんで読みまし
たが、貫いているのは人生観照の態度だと思います。これは俳味みたいな「日
本的なものへの回帰」のベクトルをもっていると思います。
年譜で重要と思われるものを抜いてみます。
1932 38歳 4月 マジョリ婦人と離婚。
1933 39歳 9月 『Ambarvalia』(限定300部)刊行
1935 41歳 この頃代田に住む萩原朔太郎と交友。
1936 42歳 この頃から詩作をやめ、詩人との交友も少なくなる。
(1941 47歳 2月 瀧口修造検挙され、10月まで拘置。)
1947 53歳 8月 『旅人かへらず』刊行。改版『あむばるわりあ』刊行。
この間、考えられるのは、はたして戦前42歳当時から戦後までずっと詩を書いて
いなかったのだろうか? という疑問です。そんなはずがあるのだろうか、という
ことですね。
それにしても『旅人かへらず』は楽しめる詩集で、前にも読んでいたけれど、だい
ぶ楽しみました。それで、人生観照する場合、その観照する位置というのが自然に
現われると思いました。西脇の心は戦争をどのように通過したのでしょうか。
〔ツリー構成〕
| 【20】 西脇順三郎詩集 2000/5/12(金)00:00 清水鱗造 (176) |
| ┣【25】 「カンシヤクもちの旅人が」 2000/5/26(金)21:21 一本指 (734) |
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